2/3(土)放送:第1回 阿蘇立野病院の今

1979年に設立し、長らく阿蘇地域の中核医療機関を担ってきた「阿蘇立野病院」。2016年4月に発生した熊本地震により甚大な被害を受けましたが、2017年4月から段階的に再開。8月以降からは入院や一般外来、11月に人口透析を再開しています。そしてようやく今年1月、1年8ヵ月ぶりに全館再開。同院のモットーでもある「ぬくもりと安心の医療」をお届けできるよう、スタッフが一丸となって業務に取り組んでいます。この番組では、阿蘇立野病院のさまざまな取り組みをご紹介します。

 

「第1回 阿蘇立野病院の今」

「阿蘇立野病院」は、阿蘇地域の救急医療機関として、救急行政を支える役割を持つ総合病院です。熊本地震により病院周辺の道路が分断され、建物が大きく被災。電気、水などのライフラインも断たれました。

上村晋一理事長: 本当に大変大きな被害を受けて、病院の活動が全くできなくなり、一時は閉鎖に追い込まれました。地震発生後、2ヵ月後の6月から南阿蘇村河陽に「上村ぬくもり診療所」を開設。次の年の4月には外来診療を一部再開することができました。8月には、通称「長陽大橋ルート」が開通されたこと(約3km)、飲料水が復旧したことによって、外来診療に続き、病棟・救急医療業務を再開することができました。また、11月からは、念願の「人工透析治療」を再開することができました。

長船なお美さん:ありがとうございます。時系列にうかがっただけでも、一歩一歩、歩まれてきたことがわかりますね。

上村晋一理事長: 本当にそうですね。おかげさまで、スタッフが一生懸命、復旧作業に関わってくれました。ひとつ一つ手作業で、ここまで復旧できたことを誇りに思い、感謝しています。1979年に建った当院の原点である「西館」は特に損傷が激しかったんですが、今年1月4日にグランドオープンすることができました。ようやく全館復旧することができてホッとしています。

長船なお美さん:地域全体の復興にはまだ時間がかかりますが、 南阿蘇地域の医療を担う病院として、今後どのような展望をお持ちでしょうか?

上村晋一理事長: ハード(設備)面での機能はほぼ全て復旧できました。ですが、まだまだ看護師・介護職などの医療スタッフが不足しています。何とか元の状態まで復旧を目指して、1日1日頑張っていこうと思っています。

INFORMATION
ただ今、阿蘇立野病院ではスタッフを募集しています。
【募集職種】
●看護師
●准看護師
●薬剤師
●介護士・看護補助
●作業療法士
●理学療法師
●営繕職員
お問い合わせ/0967-68-0111(阿蘇立野病院)


阿蘇地域の地元住民に寄り添い続けてきた「阿蘇立野病院」


今年1月4日、1年8ヵ月ぶりに全館開館を果たしました


全スタッフが一丸となって「ぬくもりと安心の医療」を提供


ひとり一人に合ったリハビリテーションを実施します


現在、入院や一般外来、救急、人工透析などに対応


昨年11月に念願の人工透析治療を再開


病院のみならず地域全体の復興を目指す上村晋一理事長


上村晋一理事長とリポーターの長船なお美さん