てなもんやサウンド笠 2012年11月3日放送分

20121103masai.jpg

『ミル・ヴァレー』
/エイブラムズ先生とストロベリー・ポイント小学校4年生
(MUZAK, INC. MZCF-1244)

オンエア曲:
「ミル・ヴァレー」
「ユー・アー・マイ・サンシャイン」

※解説
まさいよしなりが今週ご紹介する音源はこちら。
ミル・ヴァレーはアメリカ西海岸、カリフォルニア州にある
小さな町。そこに住む先生と小学生13人によって録音された
のが今日ご紹介したアルバムである。まずは簡単にご説明を。
リタ・エイブラムズという若い女性がヒッピーとしてこの町に
やって来るところから話が始まる。実はこのリタさんは、
クリーヴランドで教師をする傍らガールズバンドでの成功を
目指して音楽活動を続けていたが夢破れ、ミル・ヴァレーに
渡り着いてこの町で再び教師の職に就いた、という経歴を持つ。
自然豊かで平和なこの町の素晴らしさを歌にしようと思い立ち、
自らの作詞作曲によって出来上がったのが「ミル・ヴァレー」。
この曲が、「ラヴィン・スプーンフル」などのプロデューサー
として有名なエリック・ジェイコブセンの知るところとなり、
リタ先生と教え子たちの歌唱で何と大手リプリースからリリース
されるという話に至った。そして1970年、子供達が3年生の時に
シングル盤「ミル・ヴァレー」が発売されると、これがたちまち
ビルボード総合シングルチャート90位、イージーリスニングの
チャートでは13位というスマッシュヒットを記録したのである。
このアメリカ・カナダでのヒットを受けて、その後何枚かの
シングルリリースを経て、ついに1972年にアルバムが制作された。
10曲中8曲はリタ先生作詞作曲のオリジナル。そもそも音楽の道を
志していただけあって、まずその作品群のクオリティが実に高い。
カーペンターズのカレンを思わせる魅力的なリタ先生のボーカルと、
まことに愛らしくあたたかい子供達の歌声が、本当に心地良い
音楽世界を作り上げている良質のチルドレンポップスであり、
まさに絶妙のソフトロックとして一聴に値する名盤だと言える。
今回この知る人ぞ知るアルバムが、ボーナストラックを含めて
計13曲という内容で紙ジャケ復刻と相成ったのでお聴き頂いた。
一曲目は上述のオリジナル曲「ミル・ヴァレー」、続いては
名カバー「ユー・アー・マイ・サンシャイン」をオンエア。
なお、ファーストシングル発売時は子供達が3年生だったので
「エイブラムズ先生とストロベリー・ポイント小学校3年生」と
いうクレジットであったが、アルバム発表時は4年生に進学して
いたため、それに伴い表記も「~4年生」に改められている。