てなもんやサウンド笠 2013年3月2日放送分

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『藤山一郎全集(下)~貴重な遺産~』
(コロムビア COCP-36729~31[3枚組])

オンエア曲:
「北太平洋横断飛行マーチ」(1931年)
「ローエングリーン (第1幕3場 祈りと終曲)」(1933年)

※解説
まさいよしなりが今週ご紹介する音源はこちら。
国民的大歌手、藤山一郎の生誕100周年を記念して、コロムビア
からCD「藤山一郎全集」が上下2セット、それぞれ3枚組で発売。
まず上巻3枚組にはヒット曲・有名曲を中心に66曲、続く下巻には
レア盤・貴重盤をセレクトして68曲がそれぞれ収録されている。
本日はこの2セットのうち下巻をお持ちした。こちらは珍しい音源を
集めてあるということで、その内容はというと、1921(大正10)年、
10歳の時に童謡歌手として本名の増永丈夫でデビューした時の
音源、特別制作のPR盤やプライベート盤、そして藤山一郎以外の
名義で吹きこまれた作品など多岐に及んでおり、そのどれもが
確かに極めて貴重な録音ばかりであることは間違いないところだ。
ブックレットの内容もデータベースとして充実しており、「この人の
足跡を余すところなく後世に遺していこう」とする関係者の強い
思いをひしひしと感じる、そんな実に優れたコンピレーションである。
まず1931(昭和6)年に録音された「北太平洋横断飛行マーチ」は、
「藤山一郎」の名義で初めて吹き込まれた作品である。この年、
東京からサンフランシスコまで小型プロペラ機で1万キロを横断する
という計画があり、これに合わせて制作された楽曲。発売を目前に
して飛行計画が失敗に終わったため、結局発売中止となったという
「幻の藤山一郎デビュー曲」である。その金属原盤が残っていたため
今回収録されるに至った。続いては藤山が東京音楽学校を主席で
卒業する直前、1933(昭和8)年に録音された、ワーグナー作曲の歌劇
「ローエングリーン」。クラウス・プリングスハイム指揮、東京音楽学校
管弦楽団の演奏。藤山がバリトンソロを執っている。もちろんこれは、
同学校の一学生、本名の増永丈夫としての歌唱ということになる。