2012第31節対カターレ富山

プロスポーツの魅力がつまったゲームでした。
今シーズン最多1万530人のファンやサポーター、観客も。
ロアッソ勝利後の歓喜のダンス「カモンロッソ」も。
15試合勝利なしとなったカターレ富山のサポーターから
投げかけられた熱い言葉も。
すべて。
前節草津戦では、先制しながら追加点を奪えなかったことが、
勝ち点3を逃した要因となってしまいましたが、
まずは、前半30分、10番MF養父雄仁選手の左足でのミドルシュートで先制。
ゴールの直後、「はいった!」と笑顔でガッツポーズを見せた養父選手は、
このゲームを迎えるまで、チームトップの59本のシュートを放っていましたが、
無得点。
「やっと決められました。ホッとしています」
短い言葉で、その心情を語りました。
本人も、チームメイトも、ファンやサポーターにとっても待望のゴールでした。
「ネガティブに考えたら、いいことはないので、
シュートは打っていくと自分に言い聞かせて、
いつかゴールになると思ってやっていた」
と話します。
そのわずか3分後、7番DF片山奨典選手が
ペナルティエリア手前で倒されたという判定で、得たFK。
養父選手がパスを送り、片山選手がミドルシュートを打つという
サインプレーが見事に決まり、大きな大きな追加点。
1ゴール1アシストの活躍となった養父選手は
「(片山)奨典さんが、空いていたので、使った。奨典さんがうまく打ってくれた」
と語り、
片山選手は
「前にスペースがあって、養父が、ちょっとこっちを見ていたので、
もしかしたら来るかなと思って、準備をして、浮かさないようにと思って打った。
早く(先制)点が取れて、そこから短い時間で追加点を取れたことは、
チームに落ち着きをもたらせたと思う」
と話しました。
そして、後半45分+3分、
途中出場30番MF仲間隼斗選手がペナルティーアーク付近まで
ドリブルで切れ込んで、相手選手を十分引きつけておいて
右サイドの13番MF大迫希選手にパス、
大迫選手が落ち着いて、ゴール左隅に決めて3対0。
スコアの上でも完勝となりました。
この場面にも、実は、高木琢也監督の采配の深さがありました。
後半45分+1分、
14番FW武富孝介選手に代わって、仲間選手を投入。
この時間帯まで、指揮官は、
仲間選手か、あるいは、182cmという長身の3番DF高橋祐太郎選手か、
起用する選手を悩んでいました。
2点を追う富山が、身長188cmの3番DF福田俊介選手を、
最終ラインから前線に上げるパワープレーを仕掛けてくることを警戒したためです。
高橋選手を起用すれば、福田選手が前線に上がってきたとしても、
逆に、高橋選手を、最終ラインに下げ、対応することができます。
「あの時間は、ずっと、福田選手の表情や気配を見ていた」
と高木監督は、語り、
「自分から上がろう、攻撃参加しようという気配がなかった」
と、仲間選手の起用を決断。
そして、仲間選手には、2対0とリードした終盤でも
「時間稼ぎをしようと考えるな、仕掛けてこい!」
と言葉をかけました。
今シーズン最多のファンやサポーター、観客のボルテージが最高潮に達した
大きな大きな3点目を生み出しました。
第23節、アウェイでのFC岐阜戦、
後半44分から、わずか1分の出場でしたが、ゴール前で大チャンスを作った
仲間選手。
帰り着いた熊本空港で、高木監督から
「だから、言っただろ、短い時間でもチャンスはあるって」
と笑いながらでは、ありましたが、核心をついた言葉をかけられていたことを
思い出しました。
指揮官が
「内容にも結果にも満足している」
と語った
有形無形のプロフェッショナルらしさを感じることができた
夏の終わりのナイスゲームでした。
山崎雄樹