2013第1節対ガイナーレ鳥取

「あまり覚えてないけど、とっさの判断だった」
後半13分、鮮やかなオーバーヘッドシュートを決めた
11番MF藤本主税選手の言葉です。
逆転負けを喫し、
もちろん、その表情に笑顔はなく、ゴールについてのそれ以上の質問は、
はばかられるような雰囲気が、
ミックスゾーンと呼ばれる取材スペースを支配しました。
右サイドでFKを得たロアッソ、
10番MF養父雄仁選手のキックから
ボールは、17番FW齊藤和樹選手、6番DF福王忠世選手へ。
ゴール前、福王選手の左サイドからの折り返しを、相手DFがクリア、
藤本選手が、こぼれ球をワントラップし、華麗なオーバーヘッドシュート。
徳島に縁のある藤本選手のトレードマーク、阿波踊りのパフォーマンスも披露され、
うまかな・よかなスタジアムのボルテージは最高潮に。
大型ビジョンに、映し出されたシュートシーンのスローモーションには、
1万人を超えるファンやサポーターが、どよめき交じりの歓声をあげました。
昨シーズンは、キャプテンをつとめながら、
右膝の手術や右肩の怪我で、シーズンを通してピッチに立てなかった藤本選手。
今シーズンも順調な仕上がりを見せていた開幕2週間前の練習試合で怪我をし、
途中交代、開幕戦のピッチに立つことが危ぶまれました。
それでも、
「開幕戦のピッチに立つことは、始動からの目標。
意地と誇りをかけて、選手間の競争に勝ち、スタメンで出る」
という執念ともいえる強い思いで復帰を果たすと、
昨シーズンのホーム開幕戦に続いて、
シーズン最初のホームゲームでゴールを決めました。
Jリーガー18年目を迎えるベテランの意地と
卓越したボールコントロール技術が生んだゴールです。
20周年を迎えたJリーグは、
今シーズンから「最優秀ゴール賞 -BEST GOAL AWARD-」を設け、
藤本選手のゴールももちろんノミネートされました。
痛恨の逆転負けで、
試合後のヒーローインタビュー、勝利のダンス「カモン ロッソ」、
お互いに喜びを感じながら、ゴールを振り返るインタビューなど、
失ったものは、大きいけれど、
代償が大きければ大きいほど、得た教訓は大きいはず。
「後半、終盤の守備の崩壊が大きな問題。情けない気持ちでいっぱい。
建設的に、皆で、いい方向になるように話し合わないといけないし、
DFだけの問題でもないし、中盤、FWから、チーム全体としての問題。
皆で思っていることをしっかり話しながら、意見交換しながら、
チームとしてまとまらないといけない」
と締めくくりました。
山崎雄樹