2013第23節対松本山雅FC

試合後の監督会見でコンセプトを再確認せざるを得ませんでした。
「変わらない。ただ、松本はどうしても引いてくるので、裏が取りづらい。
ディフェンスラインの前でボールを動かして崩していく。
それがうまくいかなくて、守備のところもうまく機能しなかった。
コンセプト自体は、全然変わっていない。
やろうとしたことも、コンセプトの下、やろうとした。
松本が引いてきて、なかなかそこを崩せなかった。
予想していたが、後ろのボールの動かしがうまくいかずに、
どうしても下がってしまって、後ろで回しているが、
間に入っていったり、裏に入っていったりができなかった」
と吉田靖監督は、
「ピッチを広く使い、テンポよくパスをつなぐ」
というコンセプトに変わりはないことを強調しました。
しかし、明らかにピッチ内には混乱が生じている、
混乱を通り越して、動くことすらできなくなっていると感じました。
松本の反町康治監督が、ハーフタイムに
「消耗戦。走れるのは我々だ」
と選手を送り出した通り、
運動量で松本に劣ったのは事実ですが、
走れなかったのは、体力面だけに原因があるように思えませんでした。
第20群馬戦第21神戸戦と、
相手DF裏のスペースにロングボールを蹴り込み、チャンスを演出、
敗れはしたものの、得点を挙げた一方で、
松本戦は、パス回しに終始しました。
つなぐのか、蹴るのか、相手があることとは言え、統一感を欠いていました。
ただ、
後半15分に、キャプテン22番DF吉井孝輔選手をボランチに、
後半25分に、39番FW北嶋秀朗選手を前線に、投入すると、
一筋の光が見えました。
吉井選手がセカンドボールを拾ったり、
北嶋選手がクロスから得意のニアサイドに走り込んだり、
そして、何より、ピッチ内の空気がしまりました。
しかし、結果は、3対0での敗戦、ホームゲーム5連敗。
吉井選手は
「練習でも今までと違う自分を出そうと思っている。
1つの1つのプレーにこだわりを持って、戦っている雰囲気を出さないといけない。
今のままでは絶対駄目。チームを変えていかないと。
サッカーともっと向き合わないと。」
と悲壮感をあらわにしました。
その3日後、クラブは吉田監督の退任、事実上の解任を発表しました。
運営会社アスリートクラブ熊本の池谷友良社長が監督代行をつとめるという
前代未聞の体制で立て直しを図ります。
残念ながら、松本戦後の監督会見での質問が、
ロアッソ熊本吉田監督との最後の会話になってしまいました。
「国際試合の話とか、日本サッカー協会の話とか、
もっと教えていただきたかったな」
ホームゲーム初勝利を挙げた5月3日、第12節水戸戦の後、
インタビューで涙ぐまれた姿を思い出します。
山崎雄樹