2015第4節対アビスパ福岡

「目の前には必要なことしか起こらない」

ロアッソ熊本の小野剛監督が昨シーズンから幾度となく繰り返してきた言葉です。

強くなるためには乗り越えなければならない壁、

目標を達成するためには克服しなければならない課題があります。

開幕からわずか4試合ですが、今、直面しています。

ロアッソは、アウェイ・レベルファイブスタジアムでアビスパ福岡と対戦。

開幕から3連敗中の福岡に対し、主導権を握りたい試合でしたが、

放ったシュートもわずかに3本と、いいところなく1対0で敗れ、今シーズン初黒星となりました。

4試合で1勝2引き分け1敗、勝点5で13位、「どん底」というような成績ではもちろんありませんが、

開幕前のカップ戦などから一転して、「自分たちのサッカーができていない」。

多くの選手が口にします。

前線からの積極的な、かつ連動したプレッシングからボールを奪う守備、

タッチ数を少なくテンポ良くパスをつなぐ攻撃。

これらの持ち味が鳴りを潜めてしまっているのです。

アウェイのスタジアムのピッチの状態、

そして、対戦相手が、ロアッソのプレスにかかるまいと、中盤でのパスワークを省略して、

ロングボールを多用した攻撃を展開し、それに、なかなか対応できていないことが原因です。

小野監督も

「(第1節の)水戸か(第2節の)群馬に勝っていれば、あの手のチームに苦しむことを

払拭させてあげられたのに」、「技術的なものよりメンタルが問題」

と語ります。

ただ、一方で、冒頭に記したように

「シーズンを通して成長していく。授業料を払ったけれども、しっかり勝てるようになる」

と前向きな姿勢で臨みます。

ところで、この試合には不運も重なりました。

福岡市内の宿は予約がいっぱいで、久留米市内のホテルに宿泊したチーム。

バスで、福岡市内のスタジアムに向かうために九州自動車道に入ったところ、

途中の筑紫野インターチェンジ付近で6台が絡む玉突き事故が発生し、

大渋滞に巻き込まれてしまいました。

到着が大幅に遅れ、通常は、40分ほど行うウォーミングアップを12分しか行うことができませんでした。

かつて、韓国代表のフィジカルコーチをつとめ、

今シーズン、ロアッソのコンディションニングアドバイザーに就任した池田誠剛さんが

「優先順位を考えて」メニューを組み、なんとか選手たちをピッチに送り出すことができました。

翌日、池田さんに

心と体の準備、そして、アウェイのスタジアムの場合、芝生に慣れることの重要性を教えていただきました。

スタジアムで取材した私も、なんともやるせない気持ちを抱えて、帰途につきましたが、

準備の重要性を再認識することができました。

自分の仕事に置き換えてみても

たとえば、実況中継前に…

資料を十分に作ることができなかったら、内容に間違いがないか確認することができなかったら、

スタッフとしっかりと打ち合わせができなかったら、

発声練習をできなかったら、いつも使うストップウォッチや筆記用具がなかったら、

キリがありませんが、きっと不安や心配を抱えたまま、放送に臨むことになるでしょう。

1日(水)には、中2日の試合を迎えます。

改修工事が終わったうまかな・よかなスタジアムでの今シーズン最初の試合、

J2参入8年目、ホームゲーム通算50勝目をめざします。

おっと、1日(水)午前2時前になってしまいました。

過度な準備も考えもの、過ぎたるは及ばざるが如し。

山﨑雄樹