2015第30節対コンサドーレ札幌

「1点取られた後にチームの士気が落ちてしまったので

早い時間帯に追いつきたいという思いはあった。

チームに落ち着きと『もう1回やれるんじゃないか』という活気を与えられるゴールだった」

と、36番FW巻誠一郎選手。

まさに、その通りだと思います。

前半22分、札幌にテンポのいいパス回しから最後は左サイドからのクロスにヘディングシュートを許し、

先制点を奪われたロアッソ。

その後も、主導権を握られ、決定機を作られ、苦戦を強いられました。

しかし、失点から10分後の33分、センターサークル左でのFKを得ると、

2番DF黒木晃平選手が選択したのは、PA(ペナルティエリア)内の前線へのロングボールではなく、

左サイドの高い位置にいた39番MF嶋田慎太郎選手へのグラウンダーのパスを送ります。

パスを受けた嶋田選手は判断良くゴール前へのクロスを送り、

巻選手が得意とする、それも「叩く」という表現がぴったりの実に力強いヘディングシュートで

同点に追いつき、引き分けに持ち込みました。

それまでの、流れのなかでのプレーでどちらが優位かなどは関係なく、

セットプレーは一発で状況を打開することができる、

その意味でまさに、起死回生の一発でした。

デザインされたプレーに、巻選手は

「普段のトレーニングからいろんなバリエーションをやっているなかの1つのパターン」

と、明かしました。

そして、自身のロアッソ移籍後ホームゲーム初ゴールに

(ホント…私も待ちに待っていました!)

「ちょっと遅くて『ありがとうございます』と言うのも恥ずかしいぐらいのタイミング」

としながらも

「1点目がなければ2点目、3点目もない。

まずは、ホームで熊本の皆さんに1ゴール決められたというのはよかった。

2点目、3点目とゴールを取り続けられるように」

と、語りました。

4試合ぶりのスタメンで90分フル出場は今シーズン3試合目、

日本代表時代からハードワークの象徴のような選手でしたが、

この日も、試合後は汗びっしょり。

「チーム全体で運動量を増やすことに僕らは取り組んでいる」

と、言い切ります。

例年、苦戦続きだった夏場の戦い、

今シーズンの7月、8月の成績は3連勝を含む5勝3引き分け2敗と大きく勝ち越し、

残留争いからも一歩抜け出しました。

勝点は18と、シーズンを通したここまでの勝点の半分を挙げました。

「去年から小野監督をはじめスタッフの方々が取り組んでくれて、

僕らが知らない間に、夏場、自然と動けるようになってきている。

監督やスタッフの皆さんに感謝したい」

と、巻選手はその要因を語ります。

そして、

「もう一段レベルアップして、もっと団結して、やることをもっと整理して、

大きな一枚岩で上位争いに加われるよう、普段のトレーニングから切磋琢磨していきたい」

と、締めました。

さあ、天高く馬肥ゆる、実りの秋までもう少しです。

山﨑雄樹