月別アーカイブ: 2015年9月

2015第33節対アビスパ福岡

月が美しい季節を迎えました。

京都で過ごした学生時代、

夜空を見上げながら、エレファントカシマシの「今宵の月のように」を口ずさんだものです。

あれから18年、自分は輝けているのでしょうか。

さて、日進月歩とはいかないロアッソ。

第30節コンサドーレ札幌戦の後に、

7月、8月の好成績(3連勝を含む5勝3引き分け2敗)から

このブログで「天高く馬肥ゆる、実りの秋」と勇ましく記したものの、

なかなか一筋縄ではいかないようです。

第31節大分トリニータ戦、

後半アディショナルタイム、

決勝点となる19番FW田中達也選手のJリーグ初ゴールが生まれ、劇的な勝利。

勢いを得て、前節、今節とホーム2連戦に臨みましたが、

後半38分、PKによる失点で1対0、

福岡との「バトルオブ九州」はなんとも負けた気がしないような敗戦です。

昇格するチームには、劇的な勝利や奇跡と言われるような勝ち方や勝負強さがあるものです。

かつて、ロアッソ(当時はロッソ)が

九州リーグからJFL・日本フットボールリーグに昇格、JFLからJ2に参入を遂げたときもそうでした。

福岡は、前節、札幌とのゲーム、

PK失敗の後、先制を許し、なおもゴールの取り消しまであったなか、

後半のアディショナルタイムに逆転ゴールを叩き込むという

離れ業をやってのけ、アウェイ熊本に乗り込んできました。

ロアッソがシュート数やボール保持率では上回り、主導権も握りましたが、

その勢いに屈する形になりました。

主導権を握るなかで光ったのは、38番MF上村周平選手でした。

前節、32番DFクォンハンジン選手の出場停止に伴い

11試合ぶりにスタメン出場、中盤の底で献身的に動き回り、奮闘しました。

しかし、試合後は浮かぬ表情で

「サイドにボールはさばけたが、背後のパスや縦につけるボールを出せなかった」

と反省の弁。

ロアッソ熊本ユース出身、Jリーガーになって2年目の19歳。

クォンハンジン選手が出場停止から復帰しても、2試合連続で起用されました。

前半34分には、力強いミドルシュートを放ち、ゴールに迫るなど、攻撃的なプレーも見せました。

シーズン序盤には

「ピッチ外でのサッカーの意識が変わった。

準備やケアなど、サッカーのことを一番に考えるようになった」、

今は、

「一番最初にグラウンドに出て、一番最後までグラウンドにいようと思っている」

と話します。

池田誠剛コンディショニングアドバイザーの指導のもと

肩甲骨と股関節を連動させた動き作りにこつこつ取り組んでいます。

やはり日進月歩ではなく、

水前寺清子さんの「三百六十五歩のマーチ」、

「一日一歩、三日で三歩、三歩進んで二歩さがる」ですね。

山﨑雄樹

2015第32節対京都サンガF.C.

先日行われたブラインドサッカーアジア選手権で、

日本代表のエースストライカーとして活躍した熊本出身の黒田智成選手が

うまかな・よかなスタジアムに応援に訪れました。

9月20日黒田選手御夫婦と

(中央左が黒田智成選手、右が妻・有貴さん)

黒田選手は

「熊本というつながりが同じサッカーで持てる。ロアッソが活躍すると、自分も頑張ろうと思える」

とエールを送りました。

キックオフ前には、

9月17日に亡くなった「日本サッカーの父」と呼ばれたデットマール・クラマーさんに黙祷が捧げられました。

クラマーさんは、

1964年の東京オリンピックにむけ日本代表を指導し、ベスト8に導き、

1968年のメキシコオリンピックで日本代表は銅メダルを獲得しました。

その紳士ぶりや足跡の大きさは、

上司が懇意にしていた、当時の日本代表で元サガン鳥栖監督の松本育夫さんの著書を読んだり、

直接、お話をきいたりすることで、知り、感じることができていました。

また、この試合のスカパー!Jリーグ中継の解説は元日本代表MFの池ノ上俊一さんでした。

大阪商業大学時代、

「現状維持は衰退のはじまり」という言葉を

クラマーさんから若い日本代表選手たちに授けられたとききました。

試合は、

41番GKシュミットダニエル選手のファインセーブなどで、スコアレスドローに持ち込みました。

「落ち着いてゲームに入ることが、ようやくできている。

変な余裕にならないように、自分で気を引き締めて、

練習中にできるだけいいパフォーマンスを出して、

いい感覚で試合に臨めるようなサイクルを作っていきたい」

とここ最近の活躍を振り返ります。

中央大学を卒業後、J1ベガルタ仙台に加入、

昨シーズンに続き、2回目の期限付き移籍でロアッソにやってきました。

降格圏で不調にあえぐロアッソを救った救世主は、23歳。

目標は「26歳までに日本代表に選ばれること」です。

山﨑雄樹

 

2015第31節対大分トリニータ

「得点の力ってすごいなと感じた」。

後半45分+1分、アディショナルタイムに劇的な決勝ゴールを挙げた

19番FW田中達也選手は語りました。

最下位脱出へ必死な大分トリニータの猛攻を受けながらも

「ベストパフォーマンスが出せた」と振り返る41番GKシュミットダニエル選手のファインセーブで

ピンチを切り抜け、無失点。

しかし、前半のシュートは36番FW巻誠一郎選手の1本だけ、

後半もシュートを打てないロアッソは、

25分に、巻選手から28番MF清武功暉選手、27番MF中山雄登選手から田中選手と

交代で2人を同時に投入します。

すると、37分、17番FW齊藤和樹選手からのパスを清武選手がキープし、田中選手がシュート。

そして、アディショナルタイムに39番MF嶋田慎太郎選手のクロスから

清武選手には合いませんが、田中選手のシュート。

Jリーグ初ゴールがチームのあまりにも劇的な勝利につながりました。

クロスを上げた嶋田選手は小野剛監督と抱き合い、

田中選手のゴールに人一倍喜んだ北嶋秀朗コーチ。

「サポーターの方と約束していたので」

と田中選手はゴール裏のファンやサポーターに右腕を高く掲げてガッツポーズ、

ベンチに向かうと、まさにもみくちゃにされました。

「大学時代の監督やチームメイト、中学時代の同級生まで喜んでくれた。

スーパーゴールでなくても、こんなにも取材してもらえる」

と笑顔を見せました。

田中選手は、「以前と考え方が180度変わった」と言います。

「これまでは(得意とする)ドリブルでかわしたり、スルーパスに抜け出したりして、

自分の形で点を取りたいと思っていた」、

さらに

「自分の形でなければ点を取っても嬉しくなかったし、シュートを外しても

『今の自分の形じゃなかった』と悔しくなかった。

でも、今はどんな形でも外せば悔しいし、決めれば嬉しい。

もっともっと貪欲に、毎試合毎試合、どんな形でもと思っている」

と、その胸のうちを明かしてくれました。

俊足を生かして、シーズン前半は中盤のSH(サイドハーフ)や最終ラインのSB(サイドバック)も

経験した田中選手ですが、

リーグ戦では、8月1日の第27節からFWを中心に攻撃的なポジションで5試合連続途中出場。

「ベンチに入れてもらい、チャンスをもらい、FWでの出番が増えて、

得点に対する気持ちが高くなった」

と話します。

北嶋コーチからは

「『やったな』」と言ってもらえた。そして、『習慣づけていきたいね』と言われた」

と語る田中選手。

得点を取り続けることは簡単なことではありませんが、

大事なシーズン終盤、スピードスターが躍動すれば、チームの好調もさらに加速するはずです。

山﨑雄樹

 

 

天皇杯全日本サッカー選手権2回戦対ガイナーレ鳥取

17歳の若者はきらきらした目と屈託のない笑顔を見せてくれました。

福岡大学との1回戦に続き、J3と言えどもプロのガイナーレ鳥取が相手の2回戦でも

スタメンで起用された22番MF米原秀亮選手。

ロアッソユース所属で東海大学付属熊本星翔高校に通う2年生です。

「大学生と違って(相手は)うまいし、難しかったが、

何回かサイドにはたくことができてよかった」

と振り返りました。

中盤の底に位置する守備的MFでボランチで安定感のあるプレーを見せました。

小野剛監督は

「ディフェンス面でも勇気を持ってボールを奪いに行く、

(オフェンス面でも)ボールをシンプルに動かし、いいボールを出してくれていた」

と高く評価しました。

夏休み中は、トップチームの練習だけに参加していた米原選手。

大変な日々だったことが想像に難くありません。

小野監督は

「当たり前のことだが、不安定さも、プロの当たりに耐えられない部分も当初、あった。

夏、トップと一緒にトレーニングをして、かなり力強さも出て、堂々とプレーすることができてきた」

と話し、

米原選手も

「プレッシャーも速いし、プレーの判断が試されるので、人より成長できたと思う」

と充実ぶりを語りました。

後半2分には、積極的にミドルシュート放ち、ゴールを狙う姿勢を見せた米原選手。

「サポーターから愛される選手」になることを夢見ています。

試合は、後半43分、ユース出身の先輩、19歳の39番MF嶋田慎太郎選手がゴールを挙げ、

1対0で勝利。

育成部門の長、アカデミー部長の松山周平さんによると

「小野監督は『ハードワークできる天才』を求めている」とのこと。

トップからアカデミーまで一体となった選手育成、これからのチーム作りが本当に楽しみです。

山﨑雄樹