日別アーカイブ: 2024年7月11日

想いと経験を「声」に のせて

出産・育児のため休職中の福居万里子です。

( お久しぶりです・・・というほど前回のブログから日が経っていませんが )

 

休職中ではありますが、

先日、“ RKKアナウンサーとして ” 東京にいってきました。

目的地は赤坂のTBSです。

 

【 JRN・JNN アノンシスト賞 】

全国にあるJRN・JNN系列局のアナウンサーを対象に、ナレーションや実況、フリートークなどの技術を評価するコンテストです。

昨年度の1年間に放送したものの中から優れた作品を部門ごとに表彰します。

 

その、2023年度 アノンシスト賞 全国審査で

テレビ「 読み・ナレーション 」部門で最優秀賞をいただいたのです・・・!

受賞したのは、今年1月に放送したRKK70周年報道特別番組『 スローなニュース 』で取り上げた3歳女児殺害事件「 犯人からの手紙 」のナレーションです。

2011年に起きた事件の遺族のその後を見つめたもので、娘を殺した “ 犯人 ” から届いた手紙を父親が読むシーンはRKKのニュースサイトでも大きな反響がありました。

――私は、

自分の声はいわゆる “ いい声 ” でも

“ 特徴のある声” でもないと思っています。

 

それでも、美声を持っていなくとも、

取材や私生活で得た自身の経験・想いがナレーションに反映されると信じて

アナウンサーという仕事に向き合ってきました。

 

そういう意味で、今回のナレーションには

去年1年間に私が得た経験や感情が詰まっていました。

 

自分も子を授かり、親になったこと。

( 収録時は長男が1歳になるころで、お腹の中には第二子もいました )

 

交通事故被害者遺族・深迫さんにお会いして、子を亡くす悲しみについて考えたこと。

( 事故で亡くなった息子・忍さんの遺志を継ぎ開いた店『 Calmest Coffee Shop 』にて 父・深迫祐一さんと )

 

くまもと被害者支援センター主催「 いのちのうた コンテスト 」の審査員を務め、

“ 命 ” を想って紡いだ たくさんの言葉にふれたこと。

( 一緒に審査員を務めた詩人の伊藤比呂美さん(右)・一般の部 優秀賞を受賞した崎山さん(中央)と )

( このときの表彰式では『 Calmest Coffee Shop 』深迫祥子さんによる講演もありました )

 

今回のナレーションは収録時に喉の調子が特別よかったわけでも、

鼻濁音やアクセントといった技術面が完璧だったわけでもありませんが、

こうした ひとつひとつの経験を私の声に乗せ、

“ 私にしかできないナレーションを ” と思い 挑んだものでした。

 

審査では、そうした心情表現の部分に共感したというような講評をいただき、

放送をご覧になった方々にも きっと伝わっているのだと、励みになりました。

そして、私の “ 生き方 ” も肯定していただけたような気がして、心から嬉しく思います。

今回、『 ナレーション 』という個人での受賞となりましたが、

『 放送 』というものは、私ひとりで成立するものではありません。

 

一緒に取材・番組制作に取り組み、信じてナレーションを任せてくれる仲間、

そして

いつも取材に応じてくださる みなさま

RKKの番組をご覧いただいている みなさまに、

改めて御礼申し上げます。

そして、今回の受賞をゴールとせず、これからも研鑽を続けることを誓います。

 

~ おまけ ~

アノンシスト賞は、各地区ごとの審査会があり、そこで評価・推薦された作品が全国審査へと進みます。

今回、九州・沖縄地区の審査では テレビ「読み・ナレーション」部門だけでなく、

3月の「 アナぐらむ 」で放送した水俣病をテーマとした紙芝居『 みつこの詩 』で ラジオ「読み・ナレーション」部門 最優秀賞を、

全国チェーン飲食店のCMナレーションで 「CM 」部門 優秀賞をいただきました。

テレビ「 フリートーク 」部門では 糸永アナが 夕方Liveゲツキン!での中継リポートで優秀賞を受賞しました!

( 会社の、いわゆる “ 偉い人たち ” にも、今回の受賞を労ってもらいました )

これからも、RKK、そして九州沖縄、全国のアナウンサーと切磋琢磨しながら、

みなさまの心に響く放送をお届けします!

 

・・・ということで。

まだ しばらくは育児休業をいただきますが、復帰した暁には また よろしくお願いいたします!