ただものではない

先月の熊日30キロに続いて、「最強の公務員ランナー」川内優輝が、

今度は玉名にやってきた。
昨日の玉名ハーフマラソンの沿道には、去年の3倍の観客が詰めかけたそうだ。
川内人気は衰えることを知らない。
レースは、予想通り後半の上りで揺さぶりをかけた川内に、
19歳の新鋭、加藤泰智(トヨタ自動車九州)が余裕を持って反応し、その後
一気に抜き去って、新人らしからぬレースマネジメントで初優勝を飾った。
しかし、敗れた川内の真骨頂は、レース後のインタビューにあった。
先の熊日30キロでも、本田恭子アナの問いかけに、
「熊本は沿道の応援が素晴らしいと聞いていたが、予想以上でした。」と
満面の笑みで答え、熊本のファンの心を鷲掴みにしたが、
昨日の受け答えにも思わず唸らされた。
「今日一緒に走った選手たちは、若手の選手が多かったと思いますが、
 それは、金栗先生(金栗四三氏)が頑張れと、言ってくださったんだと思います。」
25歳の若者がレース後になかなか言えるセリフではない。
公務員生活で身につけた、地域へのリップサービスとも言えるが、
元来この人が持つ、誠実さ、教養、人間性が言わせる素直な言葉だと思う。
しかもそのあと、ファンの求めでくまモンと一緒にこれまた笑顔で写真撮影に応じる姿に
彼の人気はしばらく続くことを確信した。
川内優輝、ただものではない。