八代の妙見宮で、今月31日から来月1日にかけて
夜通し行われる「氷室祭」を紹介します。
祭りの起源は350年以上前、江戸時代初期の頃です。
熊本藩初代藩主の細川忠利の父で、八代城主として隠居生活を送っていた
細川忠興が妙見宮に参拝した際、
住民が近くの三室山の氷室で貯えていた雪を献上し、
無病息災を祈ったのが始まりと伝えられています。
現在は厄入り・厄晴れ・還暦祝いなどで参拝する人が多く、
お祓いを受けた後名物の「雪餅」を食べて1年の無病息災を祈願するのが恒例です。
この雪餅とは、氷室祭の時にだけ作られる、雪に見立てたお菓子です。
米ともち米を半分ずつ、粉のまま混ぜ合わせ、型に入れてセイロで蒸します。
一つ5cm四方の大きさで、白い粒状になった表面が本物の雪のようです。
中にこし餡が入っていて、しっとりとした食感で優しい素朴な味です。
31日の夕方には妙見宮の境内や参道に10軒ほど雪餅の店が並び、
セイロから白い湯気が上がります。
境内には出来たての雪餅を食べる人であふれ、祭りは夜明けまで賑わいます。
最も参拝客が増えるのは31日の夜11時ごろから翌日の深夜1時の間だそうです
日時:5月31日の夕方頃から神事開始~翌6月1日の夜明け頃
アクセス:八代ICから国道3号を南へ1km 左斜め方向に入り宮地小学校向かい
駐車場:宮地小学校グラウンド
問合わせ:妙見宮(0965-32-5350)