月別アーカイブ: 2022年5月

くまもと 旅日記 〜 春の水俣・後編 〜

福居万里子です。

大型連休に水俣を訪れた もうひとつの目的は、改めて《 水俣病 》を知ることでした。

水俣市立 水俣病資料館です。


『魚湧く海(いお わくうみ)』と呼ばれるほど豊かだった かつての水俣湾から始まり、

経済発展に沸く街の様子、そして猫などの動物に異変が起こり、

ついに人にも症状が現れる・・・という水俣病の経緯を辿ります。

私にとって水俣病は『 教科書に載っていた《 歴史 》 』でした。
しかし、5年前に熊本に来て、水俣湾周辺を歩いてまわり、慰霊式に伺い、

テレビではすべて放送することは滅多にない『 祈りの言葉 』を最後まで聞いたことで、

すごく《 近く 》感じるようになりました。

一方で、たくさんの人の努力で取り戻された水俣の海の美しさも知りました。

 

これは水俣病患者の方が手がけた作品で、手指機能の改善を目的としたアートだそうです。

前回訪れたときには 展示に気づきませんでした。

あえて『 海 』を題材にしたのか・・・それは分かりませんが、
鮮やかな色づかいや、にっこり笑うカニを見て、いろんなことを想像しました。

もうひとつ、水俣病センター 相思社・水俣病歴史考証館にも伺いました。
水俣市立 水俣病資料館から車で5分ほど走り、丘の上にあります。

1畳ほどの小屋。

何に使われたか、ご存じですか。
まだ水俣病の実態が分かっていなかったころのことです。

原因を調べる目的に、ネコを使った動物実験が行われました。
そのネコは【 400号 】と呼ばれ、この小屋に入れられていたのです。
当時の記録には、研究者の心の葛藤も綴られていて、なんとも言えない気持ちになります。


ネコ飼っている私にとって、目を背けたくなるような資料でしたが、

それでも、これが水俣病の歴史です。

400号が暮らした小屋は、この先もずっと水俣病の歴史を伝えるものとして残すため、去年 修復されました。
『 言葉で伝えていくことは もちろん大事だけれど、こうした《 物 》が語りかける力も とても大きい 』
スタッフの方の言葉が心に残っています。

 敷地内には、ひっそりと 猫の墓 もあります。

 

こうした資料館、みなさんが最後に訪れたのは いつですか?
きっと、訪れるたびに違った感情が芽生えるはずです。

くまもと 旅日記 〜 春の水俣・前編 〜

ベランダで “ ラディッシュ ” という品種のバラを育てています、福居万里子です。

( 先日、洗濯物をうっかり棘に引っ掛けてしまい、穴をあけてしまいました… )

 

少し前の話になりますが、大型連休の期間中、水俣に出かけてきました!

春の水俣といえば、《 水俣ローズフェスタ 》。

バラの小道にバラのトンネル…見事な景色にすっかり魅力されました。
 

どれも色鮮やかで、大ぶりなものだと人の顔ほどの大きさにもなります。

 

幾重にもなった花びらが本当に豪華です。

 

( “ 自撮り ” も 絶好調 )

しかし まぁ…私が育てているような鉢植え程度ならまだしも、

バラは手入れが難しいと言われますし、管理していらっしゃるみなさまに心から拍手!

毎シーズン、美しい思い出をありがとうございます。

≪ 道の駅みなまた ≫ もリニューアルしたばかりで、水俣の和紅茶など買い物も楽しめました♪

  

さて、この旅日記には 続きがあります。
春の水俣・後編は『 水俣病を考える 』です。

駆け巡ります!

 

5月もあっという間に後半に突入し、日々の流れの速さに驚いています。

年々速く感じるとよく聞きますが、本当にその通りですね(笑)

 

そんな今月も、中継で県内各地からいろんな情報をお届けしています。

熊本市北区の代継宮からの中継では、

この日参加した「曲水の宴」で着用した十二単姿でお送りしました。

宴で詠んだ和歌を紹介したり、

平安時代に食べられていたと言われる「蘇」という乳製品を味わったり。

まったりとした中継でした(笑)

ちなみに・・・

このヘアメイクを担当してくださったのは、

熊本ベルェベル美容専門学校の学生さん。

水曜だけど土曜の番組では「閣下メイク」でお世話になりました。

なんだかご縁があるようです(笑)

ありがとうございました!

 

そして、鶴屋の催事場からの中継も!

今月初めに開催されていたイタリア展の会場から美味しいグルメを紹介しました。

学生時代から催事大好きな私にとっては、毎度たまらなく嬉しい中継です。

就職試験の時から催事の中継がやりたいとよく言っていたな~(笑)

そろそろ北海道展の季節ですね!楽しみです。

 

ゲツキン中継ではグルメな中継も数多くお届けしています。

菊池のスイートコーン「ドルチェドリーム」

甘さとみずみずしさが抜群で、夏を先取りした気分です!

こちらの弁当も凄かった!

熊本市北区の大衆酒場「マルホ本舗」ビーフ弁当。

250グラムのハラミは食べ応え満点!

これで1000円というから驚きです。(14時以降はプラス200円)

夏を迎える前に、スタミナつけていきましょう!

 

そんな誇れる熊本を全国へ発信できる機会が、朝の情報番組THE TIME,です!

今月も熊本自慢をお届けしています。

天草市有明町から紹介した「ひと網オーナー制度」

雨の心配もある中、大漁でした!!!

スタジオの香川さんも江藤アナも驚いていましたね!

あまりの量に、局内でお裾分け。

局内のフロアは魚屋さん状態でした(笑)

もちろん、魚と言えば・・・

木村アナ!

自宅へ配達しました(笑)

どんな調理で味わってもらえたのかは、キムカズ発信をご覧ください!

何より、漁を体験させてくださった、松本ひとしさん・えっちゃんご夫婦の明るさに

朝からパワーをもらった1日でした。

そして、朝のパワーは素敵な歌声からもチャージさせてもらいました♪

昨日の中継は、熊本市のカラオケバー「LIVE JUMP」からお届けしました。

熊本の歌うまさんということで、オーナーの益田勝志さんに

コブクロの「蕾」を披露して頂きました。

優しく伸びやかな歌声に、心が熱くなりました。

全国のカラオケ大会で数々の賞を獲得している益田さん。

とってもお茶目な明るい方で、

「世の中ギャップが大切」という名言も頂きました。なんだか深いですね(笑)

 

5月後半も、まだまだ県内駆け巡ります!

 

人吉市の小学生からの“贈り物”

今週の月曜日(16日)に人吉市で取材をしていた時のことです。

私が小走りで移動しながら、小学生の男の子2人を
追い越そうとした瞬間に「こんにちは!!」と元気な挨拶。
私は、彼らの背後から近付いていたにも関わらず、何という反射神経でしょうか!笑

不意の出来事に、私は顔だけ振り向き気味に「こんにちは」と返すのがやっとでしたが、
とても清々しい気持ちになりました。

エリアから察するに、人吉西小学校か人吉東小学校の児童さんではないかと思います。
本当に晴れやかな気持ちになりました。素晴らしい贈り物をありがとう。
名前も知らぬ2人ですが、どうか元気に学校生活を送ってください。

ちなみに、青井阿蘇神社の取材ではなく、その周辺一帯の取材でした。

佐賀の伝統工芸に触れる

“伝統工芸”と聞くと、
興味が掻き立てられる一方で、少し緊張もします。

きのう(17日)、熊本県伝統工芸館へ取材に行ってきました。

「鍋島緞通(なべしま だんつう)」の展示会です。
「鍋島緞通」は綿を使って手織りされた敷物、いわゆる「絨毯」で、
江戸時代に長崎に伝わった技術が佐賀・鍋島藩で継承され育まれてきたものです。

会場には、佐賀県に縁のある陶芸家の皆さんが考案した図案で織られた作品。


※左から順に
十五代 酒井田柿右衛門(さかいだ かきえもん)さん
人間国宝の井上萬二(いのうえ まんじ)さん
十四代 今泉今右衛門(いまいずみ いまえもん)さん

徳川家に献上されていたとされる図案などの作品が展示されています。

「鍋島緞通」は、羊毛やシルクの絨毯と違い、季節を問わず使えるのが特徴ということで、
確かに、触ってみると基本的にはサラッとした感触でした。
“基本的には”というのは、毛足の長さでわずかに触り心地が変わるという意味です。
サラッとしていながらも、少ししっとりとした印象のものもありました。

皆さん、実際に触り心地を確かめて、好みのものを探すことができます。

展示会は、熊本県伝統工芸館(和室)で5月22日(日)まで開かれています。