B2第10節。
西地区首位の熊本ヴォルターズは、3日(土)と4日(日)、
ホームに、2位の広島ドラゴンフライズを迎えての首位攻防戦に臨みました。
両チームの星の差は2つ。この連戦の結果次第では順位が入れ替わる可能性がありました。
3日(土)、ヴォルターズは、相手に厳しくプレッシャーをかけた時に
ことごとく反則の判定をされ、これまで経験したことのないファウルの基準に頭を悩ませます。
攻撃の起点となるポイントガードの古野拓巳選手が
第1クォーターだけで3つのファウルを取られ、5ファウルでの退場を避けるため、
一度、ベンチに下がります。
しかし、代わって入った松永建作選手も第2クォーター途中までに
5つ目のファウルを取られ、退場となります。
司令塔を欠いたチームは攻撃のリズムを失い、
さらに、ファウルを警戒して持ち味の守備でも後手に回ってしまいます。
高い確率でシュートを決めた広島を前に、
この日は20点以上の差をつけられ、78対57で敗れました。
そして、B2の記録を更新していた連勝は、13でストップしました。
試合後、ロッカールームで口を開いたのは、
チーム最年長35歳のレジナルド・ウォーレン選手でした。
チームメートに次のように投げかけました。
「あすは、コートに入ったら、きょうよりいいプレーをしよう。
レフェリーがきょうと同じでも、“厳しいディフェンス”“高いエネルギー”で
自分たちのバスケットボールをしよう」
迎えた、4日(日)。負けると順位が入れ替わるという状況でした。
ヴォルターズは、試合前のミーティングでは、持ち味である守備の修正点を確認した上で、
「ジャッジを気にかけるのではなく、自分たちのバスケットに集中すること」を誓って
試合に臨みました。
点の取り合い、我慢比べとなった試合は、
第1クォーターこそ19対16と、3点を追う形となりましたが、
第2クォーター以降は、ヴォルターズが修正した守備からリズムを掴みます。
33対33と同点の場面では、
神原裕司選手がこぼれたボールに飛び込んで進行方向へとかきだすと、
レジナルド・ウォーレン選手が拾ってパスをつなぎ、最後は古野選手が決めます。
さらには、神原選手や古野選手が粘り強くプレッシャーをかけ続け、
相手が苦し紛れのパスをしたボールを福田真生選手がカットして、
そのままドリブルで進んで得点を挙げるなど、37対35と勝ち越しに成功します。
第3クォーターに入ると、左足首の不調から4試合ぶりに復帰した
副キャプテンの中西良太選手がブロックショットや3連続得点など、攻守にわたって気を吐きます。
そして、ジョエル・ジェームス選手の気迫のダンクも見られました。
さらに、前日はファウルに苦しんだポイントガードの古野選手は、
この日は24得点の活躍で、ゲームスポンサーからMVPの表彰を受けました。
ヴォルターズは、エネルギーを出してバスケットボールに取り組み、
攻守が噛み合って78対62の快勝。
この2日間では1勝1敗とし、広島と「2ゲーム差」は変わらず、
西地区首位をキープしました。
試合の後、保田尭之ヘッドコーチは、
「チームでの守備やマンツーマンのプレッシャーと、きょうのディフェンスは
ここまで20試合やってきて一番よかったと思う」と称えました。
また、3日(土)の入場者数が2,196人、4日(日)が3,124人と、
この2日間も、多くの方が県立総合体育館を訪れ、チームを後押しし、
ともに戦いました。
アリーナには、熱気とエネルギーが溢れていました。
次節からは東地区や中地区のチームと戦う交流戦が始まります。
第11節は、10日(土)と11日(日)。
アウェイ・名古屋市枇杷島スポーツセンターで
中地区首位のFイーグルス名古屋との対戦です。
レギュラーシーズンは、まだ3分の1を終えたところ。
長いシーズン、みなさんも一緒に“戦う力”を届けましょう。
Let’s Go VOLTERS!!