第20回お話し玉手箱LIVEが、21日(土)熊本市現代美術館で行われた。
この日館内では、心臓病学会の関連イベントが別会場で行われていて、
ホームギャラリーにも、医療関係者と思しき方々も早くから座っておられ、
いつもの朗読会とは少し違った雰囲気だった。
それでも並べられたいすはほぼ満杯。
およそ60人のお客様の中、朗読がスタートした。
演目は、
1瀬戸内寂聴の源氏物語から「六条の御息所」
2芥川龍之介の「魔術」
ただでさえ、男と女のドロドロした人間物語がテーマの源氏物語だが、
この六条の御息所は、その中でも異色の「女の情念」をおどろおどろしく
描いた「ホラー」と言ってもいい巻だ。
2年ほど前、田中麗奈が演じた映画を見たが、それは恐ろしい出来栄えだった。
今回は、福島アナが抑え目な中に、きっちり「女」を演じて見せた。
流石である。
「魔術」は、芥川得意の人間のエゴイズムを描いたミステリー色の強い短編だ。
全編、部屋の中で繰り広げられる「密室劇」だが、ラストシーンのどんでん返しは
まるで映画を見るようだ。
ところで、来月12日(土)、交通センター一帯で繰り広げられる
「あしたがR!パーク」というRKKラジオのイベントで、
再び「お話し玉手箱LIVE」をお送りする。
この日は、ラジオ、テレビで様々なイベントと放送を展開する予定だ。
その中で交通センター特設ステージで、12日(土)の午後5時半から
福島アナと二人で、芥川龍之介の名作「杜子春」をお送りする。
屋外での朗読は初めての経験だ。
会場を訪れた方は、是非足を止めて芥川の世界を楽しんでください。