私ことまさいよしなりが今週お持ちした音源はこちらです。
「ヤマスキ/ヤマスキ・シンガーズ」(1971年)
アメリカやヨーロッパの音楽作品にありがちですが、日本をはじめ
世界各国の「異国情緒」をコンセプトにした楽曲が多く存在します。
今日お持ちした「ヤマスキ」という曲もそんな作品の中のひとつです。
ベルギー出身の作曲家・プロデューサーのジャン・クリューガーと、
フランスの作曲家・プロデューサーであるダニエル・ヴァンガルド
(この人はダフト・パンクのトーマ・バンガルターのお父上です)の
二人が中心となって結成されたのが「ヤマスキ・シンガーズ」で、
バンドとしての実体はなく、音楽プロジェクトのようなものでした。
彼らのコンセプトはズバリ「日本」。とにかく日本っぽいものを作ろう
という、その一念で作り上げたのが1971年のアルバム「Le
Monde
Fabuleux Des
Yamasuki(訳:ヤマスキの素晴らしき世界)」です。
日本だか中国だかよく分からない、とにかくオリエンタルなムードが
渾然としたサウンドはまさにご愛嬌。傑作なのは、曲中に散りばめ
られている日本語が完全に意味不明である点です。それが非常に
「キワモノ感」を醸し出しており、いま聴くと実に衝撃的であります。
なおこの曲はシングルカットもされたのですが、本国フランスでも、
また日本においてもこれがヒットしたという記録は残っておりません。