私ことまさいよしなりが今週お持ちしました音源はこちらです。

「自由の讃歌／ジョージ・アトキンス＆ハンク・レヴィン」

1961年に、アメリカで「Sing
Along With
JFK」というアルバムが
リリースされました。のちに日本でも「ケネディと歌おう」の邦題で
発売されたこのLPは、A面に当時のケネディ大統領の演説を、
B面にアイゼンハワーとニクソンの肉声を曲の中にフィーチャー
した変わりダネで、いわゆるパロディー路線のレコードでした。
結局この作品は、本国でも日本でも話題にはなりませんでした。
しかしご存知のようにケネディ大統領は1963年の11月に凶弾に
倒れます。この事件を受けて、日本でのみ先程のアルバムから
シングルカットして「追悼盤」という形でリリースしたところ、今度は
瞬く間に大ヒットを記録することになりました。その曲こそ、今朝
ご紹介した原題「Let
Us Begin
Beguine」、邦題「自由の讃歌」です。
ケネディ大統領の就任演説のセリフをそのまま歌詞にしたこの曲、
本来はその点こそがユーモアだったのですが、ケネディ亡きあとは
そこにメッセージ性を感じさせ、また哀愁のある曲調も手伝って
日本での人気に繋がったという、大変珍しいタイプのヒット曲です。
実はこの曲はその後幾度も様々なアーティストによってカバーされ、
度々CMにも起用されてきました。アメリカでは完全に忘れ去られて
いますが、ここ日本では長らく記憶に残り続けている曲なのです。