第92回全国高校ラグビー熊本県大会決勝は、
今日、熊本市水前寺競技場で熊本西高校と荒尾高校が対戦し、
17対17の引き分けに終わり、両校優勝の末、
抽選で荒尾高校が年末の全国大会に出場することが決まった。
ラグビーは、基本的に延長戦はない。
(ワールドカップは、例外的にあるが)
同点の場合引き分けとなり、決勝戦を除き、
そのあとに試合が続く場合は、まずトライ数の多い方が、
トライ数が同じ時は、トライのあとのゴール数が多い方が、
それも同じ場合は、抽選で次に進むチームを決める。
さて、今日の試合、ともに持ち味を出し緊迫した接戦となった。
荒尾は、大型フォワードとバックスが一体となって細かくボールを繋ぐ。
一方の熊本西は、自慢のフォワードが塊になって荒尾のゴールに迫る。
ともに、2トライ1ゴールの12対12で前半を終わった。
後半も1トライずつを取り合って、17対17。
そして、ノーサイド。
ともに力を出し尽くした決勝戦は、両校優勝という幕切れとなった。
抽選は、控え室に両校のキャプテンが呼ばれ、まずジャンケンで
くじを引く順番が決められ、そのあとに封筒のくじを引く。
封筒の中には、片方にだけ「次戦出場権有り」とだけ書かれている。
それを確認した二人のキャプテンは、まったく表情を変えることなく
控え室を出てきた。そしてほどなく、結果を聞いた吉田アナから
「荒尾高校が花園に出場します。」とのリポートが入った。
しかし、まだ両チームの選手も、観客も結果を知らない。
すぐに始まった閉会式、大会委員長からの成績発表で
初めて結末が場内に知らされた。
どよめく場内。一瞬の後、どよめきは歓喜と落胆に変わった。
両校の精一杯のプレーに胸を打たれ、それだけに切ない
秋の一日は暮れていった。