今朝、通勤途中に見た光景です。
私が歩いていると、10メートルほど先に少し腰の曲がった、そうですね80歳近いと思われるおばあさんがトンネルの方に向かって手を合わせ拝んでいらっしゃるのです。
僕の場所からはトンネルの先は死角になっているので見えません。
おばあちゃん、なにを拝んでいるのかなぁと思って近づくと、トンネルの先、20メートルばかりのところに神社があるのです。なるほど・・・と思うと同時に、綺麗だったんです。おばあちゃんのその祈る立ち姿。
立ち姿が綺麗っていうのはすごいですね。どれだけ若く、きらびやかな服を着ていてもこうはなりません。映画監督、山田洋次さんが、熊本出身の名優 笠智衆さんのことを「ただ立っているだけで絵になるお方です」とおっしゃっていたのを思い出しました。
歳をとって、経っているだけで美しいと見られるような人間になりたいものです。でも、そんな欲があるうちは、決してそんな風にはなれないんでしょうね。
そのおばあちゃん、しばらくすると、ポケットラジオを取り出して歩き始められました。きっとお散歩の途中だったのでしょう。
おばあちゃん、ありがとうございます。長生きしてくださいね。