1979年に設立し、長らく阿蘇地域の中核医療機関を担ってきた「阿蘇立野病院」。2016年4月に発生した熊本地震により甚大な被害を受けましたが、2017年4月から段階的に再開。8月以降からは入院や一般外来、11月に人口透析を再開しています。そしてようやく2018年1月、1年8ヵ月ぶりに全館再開。同院のモットーでもある「ぬくもりと安心の医療」をお届けできるよう、スタッフが一丸となって業務に取り組んでいます。この番組では、阿蘇立野病院のさまざまな取り組みをご紹介します。
Q:阿蘇立野病院では2019年4月に「地域在宅医療サポートセンター」に指定されましたが、現在はどのような活動をなさっていますか。
上村晋一理事長:当院は、南阿蘇村・高森町・西原村の阿蘇南部地域の唯一の入院ができる病院として、熊本県から「地域在宅医療サポートセンター」に指定されました。
現在は阿蘇南部地域の医療施設、介護施設などと連絡会議を行い、医療機関や介護施設との連携体制づくりなど、在宅医療を推進するための取り組みについて協議をしています。
Q:医療機関、介護施設の連携をすすめるために、「くまもとメディカルネットワーク」の活用も推進していらっしゃるそうですね。
上村晋一理事長:はい。これは県内の医療機関や介護関連施設などで、参加者(患者さん)の診療などに必要な情報を共有し、医療・介護サービスに生かすシステムです。人生の最後まで、自分らしく安心して暮らし続けることで、地域づくりをすすめることができると思っています。
Q:「地域に開かれた病院」への取り組みとして、患者さんや地域住民が参加するさまざまなイベントを開催しているんですよね。
上村晋一理事長:そうなんです。当院でのイベントのほか、スタッフが、地域のお祭りやイベントなどに参加する試みも行っています。
病気の方もそうでない方も、気軽に立ち寄れる「地域に開かれた病院」として、常に地域住民の健康を守る存在でありたいと思っています。
Q:今後の展望を教えてください。
上村晋一理事長:「ぬくもりと安心の医療を提供する職場であり、病院でありたい」と理念を少し変更いたしました。熊本地震から約4年を経た今、地域住民のみならず、従業員もみんなで幸せになろうという考えで、頑張っていきたいと考えています。
【インフォメーション】
阿蘇立野病院では一緒に働く仲間を募集しています。
詳しくはHP をごらんください。
<募集職種>看護師/リハビリテーション(PT・OT)/介護士(通所リハビリ)
上村晋一理事長とリポーターの樫山結さん
熊本県から「地域在宅医療サポートセンター」に指定。
在宅医療を推進するための取り組みについて協議を進めている
患者さんの診療などに必要な情報を共有し、医療・介護
サービスに生かす「メディカルネットワーク」を推進
病気の方もそうでない方も、気軽に立ち寄れる
「地域に開かれた病院」を目指す
患者さんや地域住民が参加できるさまざまな
イベントを開催し喜ばれている
「ぬくもりと安心の医療を提供する職場であり、
病院でありたい」という理念を掲げている
熊本地震から間もなく4年が経過。
着実に復興へ向かい、進化を続けている