中原「熊本は人吉生まれの球磨育ち、
熊本の魂=[くまもとスピリット]をお届けする中原丈雄です。
熊本の方には、毎週(金曜の夜に)飲み歩きしているおじさん、
というイメージかも知れませんね。
ちなみに、あの番組には、台本らしき台本なんてありません。
ボクら俳優は、毎回毎回[台本]に向かい合うわけですけども、
セリフの一つひとつをどうすれば皆さんに伝わるかという
戦いがあるわけですね。
でも、歌い手さんは、それが歌詞になるわけですよね。
というわけで、今週のお題は[コトバ]=歌詞=[詩のスピリット]、
寺山修司作詞でカルメン・マキが歌う[戦争は知らない]、お聞き下さい」
[今週の一曲]『戦争は知らない』カルメン・マキ
中原「[中原丈雄のくまもとスピリット]、 お届けしている歌は
昭和44年(1969年)カルメン・マキさんで『戦争は知らない』。
作詞は、劇作家の寺山修司さんですね。
寺山さんお父さんが戦争で亡くなった記憶を歌詞にしてるんですね。
コレはねぇ、最初に坂本スミ子さん(番組でもかけましたけども)
坂本さんが歌って、その後にフォーククルセイダーズが歌って、
そして、このカルメン・マキさんが歌っております。」
[寺山修司について]
中原「さて、今週のお題[詩のスピリット]ですけども、
ボクはこの「戦争は知らない」を作詞した寺山修司さんの[詞]が
[言葉]が素晴らしいと思いますねえ。
(寺山さんの)お父さんが戦死されたそうなんですけども、
コレ、鉄砲の弾でやられたわけでなくて、病死だったらしいですね。
戦争で亡くなった人の6〜7割は病死や餓死で亡くなっているそうです。
そんな想いを寺山さんが、歌詞に託してるんですね」
[俳優、中原丈雄の戦争への言葉]
中原「ボクも[戦争]を伝える映画を撮りました。
『明日へ 戦争は罪悪である』というタイトルなんですけども、
戦時中に「戦争は罪悪だ」と訴え続けたお坊さんの話なんですね。
コレ本当にあった話なんですけども(僧侶の杉原良善役)
(舞台となった島の) 子どもにボクが落語を教えるわけですけども、
その子どもが青年になって出征する時に、お坊さんのボクが言うんですね。
『いいか。逃げて帰って来い!人殺しだけは絶対にするな!』
大変な[言葉]ですけども、まぁその当時だと、コレは実際の話ですからね。
このセリフに、ボクは思いをこめました。
ですからね、この寺山さんの「戦争は知らない」を聞いてますと、
色んな事を思いますね」
[詩のスピリットとは?]
中原「[詩のスピリット]とは、耳を傾けてくれる[コトバ]をつむぐ事では
ないでしょうか?
今夜は[白岳]の水割りを飲みながら次の映画の脚本に向かいあいますかな。
ではまた来週!日曜日の夕方5時にお会いしましょう!
皆さまお体に気をつけて。
くまもとの魂=くまもとスピリット、中原丈雄がお届けいたしました」
【(全国から)お便り、常に暮集中です!】
中原「お便りは、nakahara@rkk.jp まで。
抽選で[本格米焼酎 肥後時習館]をプレゼントしますバイ!」
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