◆ゲスト(#017) 坂本 義喜さん(元食肉解体作業員)
今回のゲストは、元食肉解体作業員の坂本義喜さんです。
食肉解体作業員とは牛や馬などの動物を食肉にするお仕事です。具体的にはまず、動物がトラックで運ばれてくると、菌がないか検査します。それから屠畜銃で額の急所を打ち、倒れたら、血を抜き、皮をはぎ、中の内臓を取り出し、電動のこで解体します。
坂本さんにとって、食肉解体作業員は、汚れるし、においがつくから世の中で一番したくなかった仕事でした。しかし、いつか辞めようと思っていたとき、一頭の牛と女の子に出会います。
ある日、牛が乗ったトラックから小学校低学年の女の子が降りてきました。するとその子は荷台に乗っていた牛に話しかけ始めたのです。「ごめんね、みーちゃん、お肉になってね。」と言いながら撫でる女の子。その姿を見て、坂本さんは家族のように育てられた牛に対して何も考えずに仕事してきたことを悔やみます。次の日、牛のみーちゃんのことが気になった坂本さんは、牛舎へ向かい、見に行くと、みーちゃんは手を舐めて、甘えてきます。そしてみーちゃんの目には涙が。いままでたくさんの動物たちが涙を流していたのかもしれない。けれど、動物たちの涙を見ようとしてこなかったと考え、これからは、牛たちが肉になる瞬間まで楽な気持ちで天国に行けるようにしようという使命感が芽生えたそうです。
今は、坂本さんご自身の食肉解体作業員としての経験を小学校や中学校でお話しされています。話を聞いた子どもたちの感想に驚かされることもあるそうです。たとえば、肉を食べることが罪だと感じていた子どもは、「話を聞き、食べることは、命を貰うこと。命を貰ったなら、残さず食べて、自分が元気に過ごすことが、人間にできるお礼の仕方と考えるようになった」と書いていました。ありがたく貰った命は次の命へとつながっていくんですね。坂本さんは、ご自身のお話をされることで、全国のこどもたちの表情を見るのが今後の夢だと語ります。
坂本さんの体験を絵本にした「いのちをいただく みいちゃんがお肉になる日」ぜひ読んでみてくださいね
◆今日の音楽
M / つるの剛
ソングバード / フリートウッド・マック
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私は1956年産まれの鹿児島県出身の者です。私が幼い頃父は養豚業を営んでおりました。父との思い出は大切な豚と散歩することでした。その頃の実家周辺はまだまだのどかで夜の散歩は車など通らない環境でした。我が家の豚はそんな父の努力も有り、品評会では何度も賞を取った事のある素晴らしい豚でした。ある日いつの間にかその豚の姿が消えました。美味しいお肉食べたのも覚えています。尋ねると何と、その豚でした。私は泣いて、泣いて、泣いて父を攻めたのだと思います。その後父は養豚業を辞めました。幼い頃の思い出です。母は私に人の役に立つ為に家畜は居るんだよ、だから大切に頂かなきゃね❗感謝しなきゃね。という内容の事を教えた記憶があります。そんな事が懐かしく甦った本でした。2019年12月。