RKKラジオ、10月からお届けしています日曜よる8時からの「みんなの寅さん」。聴いていただいてますでしょうか。映画「男はつらいよ」でお馴染みの寅さんですが、その中に、御前様役扮する熊本県出身の名俳優「笠智衆」さんがいらっしゃいます。「男はつらいよ」には欠かせない存在の笠さん。
生まれは、玉名郡玉水村(現玉名市)の来照寺というお寺。ですので、「笠智衆」と言うお名前は、本名であります。一度は俳優をお父様の死により断念し、住職の跡継ぎとなられましたが、やはり役者の夢を諦めきれず、お兄様に住職の座を譲り、その後、巨匠、小津安二郎監督の作品で大きくその名前が世に出た方です。その後も、「男はつらいよ」の御前様役として活躍され平成5年、満88歳で惜しまれながらお亡くなりになりました。今から6年前ほどになりますが、天水町で行なわれた「笠智衆生誕100年記念 山田洋次監督記念講演会」で聴いた話ですが、「笠さんは、立っているだけで絵になる人でした」と山田監督は言われていました。笠さんは熊本訛りが生涯抜けなかったということですが、それも一つの「味」になっていたのは、映画ファンならご存知だと思います。小津監督、山田監督の大ファンであり、笠智衆さんの大ファンである私が語りだすと止まりませんので、このあたりでやめにしておきますが、是非、笠智衆さん主演の名作「東京物語」をご覧いただければと思います。そして、震災の影響でクランクインが遅れた小津監督の「東京物語」にオマージュを捧げる新作「東京家族」(山田洋次監督)が今から楽しみで仕方がありません。
熊本には、様々なジャンルで成功した方がたくさんいらっしゃいます。
でも、笠智衆さんや山田洋次監督は、きっと「毎日を普通に生活をしている人達が一番尊い」とおっしゃるような気がします。
RKKラジオ 日曜日よる8時からの「みんなの寅さん」もお聴きいただければ嬉しい限りです。